ローマ人の物語(23)/五賢帝時代への架け橋となった皇帝兄弟

ウェスパシアヌスの跡を継いだ息子たち 歴史作家、塩野七生による大長編『ローマ人の物語』(新潮文庫)全43巻を紹介していくこのコーナー。前巻では、第5代皇帝ネロ(37~68、在位54~68)の死後、内乱状態に陥っていたローマ帝国を再建し、国家を衰亡の危…

北条氏康が築いた“鉄壁”山中城/富士山や駿河湾を一望できる山城

関東一円を治めた後北条氏が築城 戦国時代、小田原城に本拠を構え、関東一円を勢力圏とした後北条氏。今回は、同氏を興した北条早雲(1456~1519)から3代目にあたる北条氏康(1515~1571)によって築城された山中城をご紹介します。 本城は公益財団法人日本…

マイケル・ベイ監督が描いたリビア・ベンガジのアメリカ領事館襲撃事件

“世界で最も危険な都市”と呼ばれたベンガジ 2010年から2012年にかけて、北アフリカと中東を中心に、相次いで大規模な反政府デモが起こりました。いわゆる「アラブの春」です。一部の国では、運動がそのまま革命へと発展し、当時の政権が打倒されました。 そ…

ローマ人の物語(22)/皇帝ウェスパシアヌス、帝国を衰亡から救う(下)

ウェスパシアヌスの国家再建策とは 内戦状態にあったローマ帝国を衰亡の危機から救った第9代皇帝ティトゥス・フラウィウス・ウェスパシアヌス(9~79、在位69~79)。前回は、彼が帝国内外の混乱を収拾し、名実ともに皇帝の座に就くまでを描きました。 今回…

ローマ人の物語(22)/皇帝ウェスパシアヌス、帝国を衰亡から救う(上)

衰亡の危機を向かえたローマ帝国 歴史作家、塩野七生による大長編『ローマ人の物語』(新潮文庫)全43巻を紹介していくこのコーナー。前巻では「暴君」と言われた第5代皇帝ネロ(37~68、在位54~68)の死後、たった1年の間に目まぐるしく入れ替わった3人の…

第1回日本翻訳大賞「読者賞」受賞/『ストーナー』の魅力に迫る

50年の忘却から掘り起こされた小説 世の中には小説が溢れています。紀伊國屋や丸善といった大手書店はもちろん、街角の小さな本屋に置いてあるものだけでも、その全てを読み切ることは出来ないでしょう。多くの作品が、出版されながらも陽の目を見ないまま、…

南米周遊記 第1章・南米到達編(4)/モスクワ、そしてマドリードへ

ロシア最大を誇るシェレメチェボ国際空港 2012年2月7日~3月12日にかけての南米旅行を描く本コーナー。前回は、日本からの出国当日の様子を描きました。今回は、南米への経由地であるロシアのモスクワ、そしてスペインのマドリードへと降り立ちます。 日本時…

ローマ人の物語(21)/1年半の間に即位しては倒れた3人の皇帝たち

ネロの死がもたらした混沌 歴史作家、塩野七生による大長編『ローマ人の物語』(新潮文庫)全43巻を紹介していくこのコーナー。前巻では、「暴君」と言われた第5代皇帝ネロ(37~68、在位54~68)の治世を描きました。 さて、治世前半は「善政を敷いていた」…

南米周遊記 第1章・南米到達編(3)/日本出国

13kgのバックパックを背負い日暮里へ 2012年2月7日~3月12日にかけての南米旅行を描く本コーナー。前回は、南米へ渡航するにあたって必要となった諸準備について述べました。今回は、出国当日の様子を描きます。 2012年2月7日。出国の日です。あいにくの雨の…

ナチス・ドイツによってホロコーストが起きた過程を徹底解剖

ホロコーストを紐解く 2020年1月27日は、アウシュヴィッツ強制収容所が解放されて75年という節目になります。第2次世界大戦(1939~1945)の戦時下、ナチス・ドイツがユダヤ人に対して行った大量虐殺(ホロコースト)の代名詞として、アウシュヴィッツの名を…

南米周遊記 第1章・南米到達編(2)/渡航準備

南米渡航に必要なもの 2012年2月7日~3月12日にかけての南米旅行を描く本コーナー。前回は、卒業旅行の行先として、僕が南米を選んだきっかけについて紹介しました。今回は、南米へ渡航するにあたって必要となった諸準備の様子を描きたいと思います。 2012年…

ローマ人の物語(20)/第5代皇帝ネロ、若き暴君の実像とは?

「暴君」と呼ばれたネロの治世 歴史作家、塩野七生による大長編『ローマ人の物語』(新潮文庫)全43巻を紹介していくこのコーナー。前巻では、第4代皇帝クラウディウス(B.C.10~54、在位41~54)の治世を描きました。 さて、今回紹介する『ローマ人の物語(…

南米周遊記 第1章・南米到達編(1)/伊東という男

今回、2012年2月7日~3月12日にかけての南米周遊旅行を描くコーナーを立ち上げました。この旅で訪れた南米諸国は、ブラジル、ベネズエラ、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、ペルーの6カ国。それぞれの国における印象的な出来事について紹介していきます…

ローマ人の物語(19)/第4代皇帝クラウディウスの善政と悲劇

思いがけず帝位に就く 歴史作家、塩野七生による大長編『ローマ人の物語』(新潮文庫)全43巻を紹介していくこのコーナー。前巻では、第2代皇帝ティベリウス(B.C.42~37)の治世後期(27~37)から、第3代皇帝カリグラ(12~41、在位37~41)の治世にかけて…