街に繰り出す前にサイクリングロードへ
4月も半ばとなり、ようやく暖かくなってきました。外でスポーツをするのに良い季節ですね。
今回は、クロスバイクやロードバイクといったスポーツ自転車の初心者に向けて、川沿いのサイクリングロードでの走行をオススメしていきたいと思います。
初心者がいきなり人や交通量の多い街に繰り出すと、危険な目に遭う可能性が高まります。まずはサイクリングロードで慣れてから、好きなところに走りに行く方が無難です。
それでは早速、川沿いのサイクリングロードを走行するメリットを紹介していきましょう。大きく3点に絞ってご説明しますので、お時間の無い方は最後の「まとめ」だけでもご覧ください。
自動車と並走しなくて済む
サイクリングロードを走る利点の1つ目は、何と言っても自動車が走っていないことです。
残念ながら自転車は、歩行者からも自動車のドライバーからも白い目で見られることが少なくありません。そもそも日本の法律では、自転車は「軽車両」ですので、一部の例外を除いて歩道を走ることは禁止されています。よく歩行者の間をかき分けるように自転車で走っている人がいますが、あれは基本的に違法です。
そこで、正しくは法律に沿って車道の左側を走らねばならないわけですが、今度は自動車のドライバーとの間に軋轢が生じます。機動性の高い自転車は、いくら左側を走っていても、いきなり右に飛び出してくる可能性が否めないため、車を運転している側としては怖いわけです。
自転車に乗る方としても、路肩が狭い道路を走っていて、後ろから大きなトラックに追い抜かれる時など、恐怖しかありません。ぶつかれば命の危険もありますので、自動車・自転車の双方が「同じ部分を走りたくない」という気持ちでは一致していることでしょう。
その点、川沿いのサイクリングロードであれば自動車は走れませんので、接触事故を起こす心配もありません。
視界が広く事故の危険性が低い
サイクリングロード、第2の利点は視界の広さです。
自転車で街中を走っていると、塀に囲まれた四差路を通らねばならないことが多々あるでしょう。こうした視界不良の地形では、歩行者や自動車と出会い頭にぶつかることが懸念されますので、念のため速度を落とし、周囲を確認してから慎重に進む必要があります。でも、四差路のたびに毎回速度を落として通行していくのは、正直ストレスですよね?
一方で川沿いのサイクリングロードは、土手のようになっている少し高い場所を通っていることが多く、遮蔽物も無いに等しいため、前後左右の視界が開けています。また、土手に上がるためには基本的にスロープや階段を使わねばならないため、思わぬところから急に誰かが飛び出して来る可能性自体が低いと言えます。
サイクリングロードとは言え、散歩やジョギングをしている方もおり、もちろん歩行者が優先です。しかし、視野を広く持つことができ、かなり遠くからでも相手の姿を確認できますので、街中と比べて事故に至る可能性は格段に低いでしょう。万が一、道が狭い部分で追い抜いたり擦れ違ったりしなければならなくなった場合でも、あらかじめ減速しておくことが可能です。
信号が少ないので快適に走行可能
サイクリングロード、第3の利点は信号の少なさです。
そもそもサイクリングロードには、元より信号自体がありません。そのため、多くの信号で止まらねばならないことが想定される街中と比べると、遥かにストレス無く、快適に走行することができます。
川沿いのサイクリングロード上で唯一信号があるとすれば、それは川に架かる橋と交わる地点です。それが鉄道の線路ではなく自動車道路の橋である場合、漏れなく信号が待ち構えているわけですが、多くの橋では、やや手前で土手から降りて橋の下をくぐれるように設計されている箇所が少なくありません。
信号があると、一旦そこで歩行者や自転車が止められ、青信号と同時に一斉に放出されるわけですから、接触なども起こりやすくなります。それが無いサイクリングロードは、その分だけ安全に走行できると言えるでしょう。
まとめ
さて、ここまで川沿いのサイクリングロードを走行するメリットについて紹介してきましたが、本質的には「事故に遭いにくい」というのが共通する利点となります。
①自動車が走っていない
②前後左右の視界が良好
③信号が無い
その他、サイクリングロードにはロードバイクやクロスバイクで走っている「同志」が必ずいますので、もしパンクなどの非常事態が発生した場合でも助けを求めやすい環境と言えます。
僕は今のところ、そうした状況になったことはありませんが、休んでいる時にロードバイクの方に話しかけられて談笑したことは何度かあります。そうそう悪い人なんていませんし、困った時は助け合いです。
もちろん、自分で自転車を整備できるように学習し、現場近くの自転車屋を調べておくなど、基本的には1人で対処できるようにしておくことが前提ですけどね。
また、逆説的ではありますが、川沿いのサイクリングロードは上記のような理由から走行性が高く、ついついスピードを出してしまいがちです。それはそれで事故の原因となりますので、走行の際には安全第一を心掛けましょう。
現在川崎市在住の僕は多摩川一択ですが、荒川、江戸川など、多くの河川にはサイクリングロードが設けられています。是非、ご自宅の近くのサイクリングロードを調べてみてはいかがでしょうか。