胸筋や体幹にも効くベンチプレス
今年3月末、筋トレ超初心者であった僕が1年間ジムに通った成果を本ブログで記事にしました。 当初は筋トレ自体に慣れていなかったこともあり、マシンを使う際には恐る恐る軽い重量から取り組んだため、我ながら凄まじい成長率で次々に重さを更新していったわけですが、そう上手くは行かなかったのがベンチプレスです。
ジムに通い出したのは2018年4月ですが、ベンチプレスを始めたのは2018年10月頃からです。やはり最初は、あの重い鉄の棒が胸に落ちて来ると思うと怖く、筋トレ上級者の方々が代わる代わる100kg近い重さを上げているのを見ると、初心者が割って入るのには少し抵抗がありました。
しかし、筋トレに詳しい友人から「腕だけでなく胸筋や体幹も鍛えられるのでオススメ!」と聞き、あまり人がいない時を見計らって始めました。今回は、ベンチプレスに取り組み始めてちょうど1年ということで、初心者なりに感じたことをまとめてみました。
「何kg上がるか」はナンセンス
ベンチプレスと聞くと「何kgくらい持ち上げられるのか」が気になるところかと思いますが、実はベンチプレスをやっている人に「何kg上がるんですか」と絶対的な重量を聞いても、あまり参考にはなりません。なぜなら、その人の体重によって、持ち上げられる平均的な重量は変わるからです。
例えば、体重50kgの人と100kgの人がいたとしましょう。仮に2人の体重に占める筋肉の比率が同じであった場合、100kgの人は50kgの人の2倍の筋肉量があることになりますよね。ということは、単純計算して100kgの人の方が50kgの人の2倍の重さのものを持ち上げられて当然なのです。
したがってベンチプレスでも、体重50kgの男性が70kgの重量を上げているのと、体重100kgの男性が同じく70kgの重量を上げているのでは、全く意味が異なります。この例では、体重50kgの男性は中級~上級者、体重100kgの男性はまだまだ初心者と言えるでしょう。
まずは自分の体重と同じ重量を目指そう
前段でわざわざ「男性」と書いたのは、筋肉の付き方が男女で異なり、ベンチプレスで持ち上げられる平均重量も性別によって変わってくるためです。ちなみに、ベンチプレスで何とか1回だけ持ち上げられる最大重量は、成人男性の平均約40kg、成人女性の平均約20kgだそうです。
ただ、この「平均」というのも、あまり指標にはならないでしょう。何しろ、自身の体重によって目安とすべきベンチプレスの重量は変わってしまいますからね。
そこで、ベンチプレスに取り組む際には、男性の場合「自分の体重と同じ」、女性の場合「自分の体重×0.6~0.7」の重量を目指しましょう。詳細は後述しますが、自分の体重分を持ち上げるというのは結構ハードルが高く、僕もこの「自重の壁」に長期間阻まれ続けました。逆に言えば、これほど分かりやすくて適当な難易度の目標も無いでしょう。
今後、ベンチプレスに取り組まれている方と話す機会があったら、「何kg上がるんですか」と絶対的な重量を聞くのではなく、「ギリギリ1回上げられる重さは体重の何倍ですか」と聞きましょう。それで、その方の実力の程が分かります。
開始1年でようやく自重上げ達成
さて、ベンチプレスの重量と体重の関係を説明したところで、僕の事例を少し紹介します。
まず、僕は身長170cm、体重54kgのいわゆるヒョロガリです。2018年10月にベンチプレスを始めたばかりの頃は、20kgのバーだけでもかなり重く感じていました。ただ、流石にこれならば、非力な僕でも当初から10回連続で上げられました。
それならばと、今度は「30kg×10回×3セット」にチャレンジしましたが、いくら経っても3セット目のキツさは変わりません。そこで、以前のブログ記事にも書いたように、重さを上げて、「40kg×5回×5セット」に取り組んだところ、「30kg×10回」が嘘のように楽に上がるようになりました。
しかし、今度は「40kg×10回」の壁にぶつかります。「40kg×10回×3セット」どころか、1セットすらままならない。今度も「45kg×5回×5セット」に取り組むことで克服しようとしましたが、そもそも「45kg×5回」を5セットもできません。
ここでしばらく足踏みをしていましたが、最近になって「50kg×5回」に挑戦したことで、ようやく「40kg×10回」を楽にこなせるようになりました。やはり、ある程度は自分がキツいと思うくらいの重さを5~6回持ち上げる訓練をしなければ、なかなか先には進めないようです。
そして2019年10月3日、「現時点ではMAXで何kg持ち上げられるのだろうか」と思い、今までは力を入れてもビクともしなかった60kg(自重×1.1倍)に挑戦したところ、何とか1回持ち上げることができました。
前述の通り、ベンチプレスにおいて自分の体重以上の重量を持ち上げるというのは、初心者が中級者へと階段を上っていく際の1つの目標値ですので、嬉しい限りです。
筋肉は裏切らない!
僕の場合、自分の体重以上の重さを持ち上げられるようになるまで1年かかりました。しかし、トレーニングの頻度や筋トレ1回あたりの所要時間によって筋肉の付き方は変わりますので、よりストイックに取り組めば、更なる高みを目指せたかもしれません。
ちなみに、僕は週2回、1回あたり45分程度ジムに通っています。頻度としては、週2回という方は多いかもしれませんが、おそらく1回あたりの時間は他の方と比べて少ないでしょう。
しかも、45分の中でベンチプレスに使っているのはせいぜい10~15分程度。残りはレッグプレス、バタフライマシン、懸垂などに割いています。したがって、筋肉疲労を考慮しつつ、より多くの時間をベンチプレスに割けば、より成長スピードが上がっていた可能性はあります。
また、僕は持病の手術のため、幼少期に胸を2箇所切られており、その際に筋繊維を損傷してしまったようです。筋トレするようになってから気付いたのですが、左右均等にトレーニングしているにも関わらず、右の胸筋はどんどん膨らんできたのに、左の胸筋は平らなまま。これが無ければ、もう少し重い重量を持ち上げられたのかもしれません。
筋トレに関するブログを読んでいたところ、僕と大体同じ体重56kgで、2年間筋トレをしている男性の方が、ベンチプレスで最大90kgを持ち上げられると書かれていました。努力次第では、それくらい成果が出る方もいるということです。
やってみなければ分かりませんが、正直僕は、これまでの推移からして、あと1年間トレーニングを積んでも90kgを持ち上げられる自信はありません。推測に過ぎませんが、この男性の方は、僕などよりよほどみっちりトレーニングをされ、食事もしっかり取られているのだと思います。
それでも、自分は自分、人は人ですから、自分の生活リズムや目標に合わせてトレーニングを続ければ良いのです。確かに僕は、ジム1回あたりの時間こそ多くありませんが、必ず週2回はジムに通い続けてきました。だからこそ、少しずつであれ、持ち上げられる重量を伸ばせたのです。身をもって断言しますが、ある程度の部分まで、努力は実ります。
もし筋トレを始めようか迷われている方は、持続さえすれば必ず効果は出ると信じて間違いありません。こんなヒョロガリの僕でも、筋繊維を損傷していても、自重以上の重さを持ち上げられるようになりました。大切なのは続けること。まさに、筋肉は裏切らないのです。